日産自動車は6月4日、5月の中国における新車販売結果を明らかにした。商用車や、輸入車、現地合弁の東風日産(一部車種)を含めた5月の総販売台数は、10万3000台。前年同月比は2%増と、2か月連続で前年実績を上回った。
中国では2012年9月中旬、日本政府の尖閣諸島国有化発表に反発する大規模なデモが発生。その後、日本車に対する買い控えの動きが出た。この影響で、日産の中国新車販売は、前年同月実績に対して、9月35.3%減、10月40.7%、11月29.8%減、12月24%減と、大幅な落ち込みが続いていた。
その後、2013年1月には、大型休暇の春節要因で、前年同月比22.2%増と、5か月ぶりに回復。しかし、2月は前年同月比46%減、3月は16.6%減と再び落ち込み、4月は3.2%増と3か月ぶりの回復を示していた。
5月の日産の中国新車販売は、前年同月比2%増と、2か月連続の前年実績超え。反日デモ後の販売の落ち込みを脱した。この回復は、3月に現地発売した新型『ティアナ』の好調による部分が大きい。
日産の2013年1-5月中国新車販売台数は、前年同期比8.4%減の49万0300台。同社は2012年、中国でおよそ118万1500台を販売。前年比は5.3%減と、2003年に中国で現地生産を開始して以来、初めて前年実績を下回っている。