ミシガン州デトロイトのベル・アイル・パーク市街地コースで開催中のインディカー・シリーズ第6戦は、レース1の決勝を1日に実施。ホンダ勢のDale Coyne Racingが1-3で勝利した。ガス欠に見舞われた佐藤琢磨は年間ランク4位に後退している。
前戦インディ500決勝のレースウイークから5週連戦と、早くもシリーズ中盤の山場に差しかかったインディカー。しかも今週のベル・アイル戦は、今季最初のダブルヘッダー開催だ。インディ500はシボレー勢優位に展開したが、シボレーのお膝元デトロイトでの戦いでは、一転、ホンダ勢が好調な戦いぶりを見せている。
レース1の予選で1位となったのはダリオ・フランキッティ(#10 Chip Ganassi Racing/ホンダ)。彼はエンジン交換ペナルティで11番グリッドに降格したが、予選3位から2番グリッドに繰り上がったマイク・コンウェイ(#18 Dale Coyne Racing)がスタートで首位の座を奪取する。最初のピットタイミングでライアン・ハンターレイ(#1 Andretti Autosport/シボレー)に先行を許したものの、レース中盤44周目にトップを奪還し、コンウェイは今季初優勝を達成。今は全戦参戦ではないだけに、「このチャンスをくれたチームオーナー、そして素晴らしい働きを見せてくれたチームスタッフに感謝したい」とコンウェイは語っている。2位はハンターレイ。3位にはジャスティン・ウィルソン(#19)が入り、Dale Coyne Racingは1-3フィニッシュ。ホンダエンジン勢にとっては第3戦の琢磨以来となるシーズン2勝目だ。
予選8位の琢磨(#14 AJ Foyt Racing/ホンダ)は7番グリッドからスタートし、トップ10圏内でレースを進めていたが、最初のピットタイミングと目された25周目頃にコース上で立ち往生。これはガス欠によるもので、「『次の周にピットイン』と無線で指示を受けていたが、『もう1周いける』と指示が変わった」(琢磨)という状況で、ピットの痛恨の計算ミスだった。戦線復帰は果たしたものの、19位という結果に終わった琢磨は「明日のレース2に向けて(マシンを良くするために)周回を重ねた。終盤はいいペースで走れたけど、まだトップグループとの間には差がある。ただ、今日以上の走りを実現するためのデータを集めることはできたと思う」と、翌日の逆襲を誓う。レース2の予選結果は21位と苦しいが、シリーズタイトル争いのためにも上位でフィニッシュしたいところだ。レース1終了時点で年間ランクは2位から4位に後退。レース1で5位となり、ランク首位に浮上したエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)とは14点差である。
コンウェイはこの日、レース1決勝の前に実施されたレース2のための予選でポールポジションを獲得。「明日も集中すべきところで集中し、今日と同じように勝ちたい」と、連勝を狙う。