パシフィコ横浜で開催の「人とくるまのテクノロジー展」。デンソーブースでは、開発中のHUD(ヘッドマウントディスプレイ)システムの前に行列ができていた。
HUDは昔からある技術ではあるが、自動車においてはスピードメーターを表示する位にしか活用されてこなかった。しかし、パイオニアがカーナビゲーションにHUDを採用したことで、再び注目を集めているようだ。
今回、デンソーが展示したHUDシステムの「ヘッドアップディスプレイ - 操作コマンダ連携システム」は、フロントガラスに運転に必要な情報を表示させるヘッドアップディスプレイと、エアコンなど車両機能の操作機器を連携させたもの。
フロントガラス上の表示を見ながらエアコンやオーディオなどを操作できるため、視線移動が少なく、ドライバーの負荷低減に貢献するという。
同社、情報通信機器開発部の久次信輔氏は「エアバッグ等の安全技術の進歩はしてきましたが、最近は運転支援といった将来技術に関して、ニーズの高まりを感じています」と話す。来場者の反応について「ドライバーが前を見ながら、操作と表示の連携ができるところに共感していただけたと感じています」と印象を述べた。
今後の展開については、久次氏「2016年の車両に向けて、メーカーに提案していきたい」という。