気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年5月8日付
●首都高の「空」売ります、改修費用捻出、政府検討へ(読売・2面)
●「5月売り」見方一転、株1万4000円台欧米景気の懸念(読売・9面)
●日本車中国で鈍い回復、4月販売、日産除き軒並み減(朝日・8面)
●トヨタ営業益2兆円見通し(朝日・8面)
●また高級車かっちゃったドバイ警察(朝日・13面)
●福祉車両販売、過去最高の4万3129台(産経・10面)
●最低480万円超人気、レクサスHV納車5カ月待ち(東京・7面)
●中国環境車ターボで開拓、規制強化で需要拡大(日経・9面)
●ルネサス会長兼CEOに作田氏、オムロン会長招く(日経・9面)
ひとくちコメント
大型連休明けの東京株式市場で株価が急上昇。日経平均株価はリーマン・ショック前の2008年6月以来、約4年11か月ぶりに1万4000円台を回復した。今朝のニューヨーク市場も終値が1万5000ドル以上の過去最高値を更新したというニュースも飛び込んできた。
きょうの各紙は「アベノミックス効果、期待先行沸く投資家」と毎日が1面トップ。日経も「日本株マネー流入加速、海外勢なお買い余力」などと、取り上げている。
株高の恩恵は高級品の購入にもじわりと広がり始めている。トヨタ自動車が5月16日に全面改良を発表する高級車ブランド「レクサス」のセダン「IS」のうち、ハイブリッド(HV)車に事前予約が殺到。きょうの東京などが報じているが、納車がすでに約5か月待ちとなっているという。
ガソリンエンジン車の最低価格420万円に対し、HV車は480万円と60万円も高く、小型車の「アクア」の価格と比べても約3倍もする高級車だが、HV車が受注の7割程度を占めているそうだ。
そんな中、きょうはトヨタ自動車の決算発表が行われるが、「2013年3月期の連結営業利益が前の期の3.7倍の約1兆3000億円と、2月時点の会社予想を1500億円ほど上回った」(6日=日経)という。14年3月期も「2兆円規模になる見通しとなった」ときょうの朝日が伝えている。
読売のように「5月売り」の見方も一転、との報道もあれば、毎日は「成長戦略が不発に終わったり、今後の企業業績が予想に届かなかったりすれば、マネーは一気に逆流する恐れもある」などと警鐘を鳴らす。どの時点で利益を確定するのかも個人投資家とっては悩ましいところだろう。