世界ツーリングカー選手権(WTCC)第4戦が5月5日、ハンガリーのハンガロリンクで開催された。
晴天に恵まれたハンガロリンクには、ハンガリー出身で予選2番手となったZengo Motorsportのノルベルト・ミケリス選手を応援する多くのファンが詰めかけ、スタンドを埋め尽くした。午前8時45分から行われたウォームアップセッションでは、ミケリス選手が駆るホンダ シビックWTCCがトップタイムをマークした。
午後0時35分にスタートが切られたレース1は、2番手スタートのミケリス選手、3番手スタートのCastrol Honda World Touring Car Teamのガブリエーレ・タルクィーニ選手がオープニングラップでもポジションをキープし、トップを目指し追撃態勢に入る。しかし、4番手からスタートしたティアゴ・モンテイロ選手(Castrol Honda World Touring Car Team)は、スタート直後のターン2で後続車と接触し、ポジションを大きく落とした。そのあと2周目に、接触時のマシントラブルが原因でコースアウトしリタイアとなった。
トップを追うミケリス選手はその差を詰めながら、後続を引き離していく。しかし、プッシュし続けるもののパスするには至らず、僅差の2位で12周のレースをフィニッシュした。
タルクィーニ選手は、ペースが上がらず、前を行く2台からは引き離されたが、安定したドライビングで後続のアタックを阻止。3位のポジションを守りきり、チェッカーフラッグを受けた。レース1で、ホンダ シビックWTCCは2-3位の表彰台を獲得した。
レース2はリバースグリッドのルールにより、ミケリス選手は8番手、タルクィーニ選手は7番手からのスタート。モンテイロ選手はレース1でダメージを受けたマシンの修復をギリギリまで行い、ピットスタートとなった。
午後2時50分にレース2がスタンディングスタートによって開始。好スタートを切ったタルクィーニ選手だったが、スタート直後のターン3で他車と接触。スピンしたあと、タイヤバリアにクラッシュし、そのままリタイアとなった。タルクィーニ選手はこの激しいクラッシュにより、検査のために病院へ向かった。
このアクシデントで、4周にわたってセーフティカーが導入され、レース周回は14周となった。レースが再開された5周目開始時点で、ミケリス選手は11番手とポジションを落としていたが、レース再開後すぐに9番手、6周目には8番手とポジションアップ。そのあとも上位進出を目指して激しくプッシュしたが、ポジションは変わらず8位でレースを終えた。最後尾からのレースとなったモンテイロ選手も、上位を目指しポジションを一つずつ上げ、14周のチェッカーフラッグを13位で受けた。
シリーズポイントはタルクィーニ選手が114ポイントでランキング2位。モンテイロ選手とミケリス選手はともに48ポイントで10位と11位になっている。ホンダはマニュファクチャラーズポイントを332に伸ばし、1位をキープしている。
■レース1
1位:イヴァン・ミュラー シボレー
2位:ノルベルト・ミケリス ホンダ
3位:ガブリエーレ・タルクィーニ ホンダ
4位:ロブ・ハフ セアト
5位:メヘディ・ベンナーニ BMW
6位:トム・コロネル BMW
■レース2
1位:ロブ・ハフ セアト
2位:メヘディ・ベンナーニ BMW
3位:アレックス・マクドウォル シボレー
4位:ジェイムズ・ナッシュ シボレー
5位:イヴァン・ミュラー シボレー
6位:トム・コロネル BMW
■ポイントスタンディング
1位:イヴァン・ミュラー シボレー 160P
2位:ガブリエーレ・タルクィーニ ホンダ 114P
3位:ロブ・ハフ セアト 68P
4位:トム・チルトン シボレー 67P
5位:ジェイムズ・ナッシュ シボレー 65P6位:トム・コロネル BMW 64P
■マニュファクチャラー
1位 ホンダ 332P
2位 ラーダ 179P