ダイハツ工業の次期社長に内定している三井正則副社長は4月25日に東京で開いた決算発表会見で、「内外で大競争時代を迎えており、登板に大きな責任を感じている。技術、生産、調達の改革を推し進め、大きな成果を目指したい」と抱負を述べた。
三井副社長はダイハツのプロパー(生え抜き)としては21年ぶりの社長就任となる。この点については「そうしたことはあまり意識していない。ただ、ずっとダイハツでやってきたので強いところも弱いところもよく分かっている。弱いところに、もっとスピードを上げて取り組みたい」と強調した。
伊奈功一社長は、「経営環境が厳しいなか、経営戦略に取り組んでいくには三井さんが最適と人物本位で(後継に)内定した。プロパーとかは関係ない」と話した。
三井副社長は一貫して生産畑に従事、2006年から08年にかけてはダイハツの国内最先端工場であるダイハツ九州(大分県中津市)の社長も経験し、高効率のラインを構築した。会長に就任する伊奈社長と、引き続きコンビを組む。正式就任は6月下旬の株主総会後の取締役会となる。