気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年4月26日付
●老朽高速改修5.4兆円,道路3社100年試算、財源確保策国と協議へ(読売・1面)
●国内生産組円安の恵み、車・電機じわり増益(読売・9面)
●三菱自が改革組織設置へ(朝日・8面)
●B787運航再開承認、米連邦航空局(産経・10面)
●中国モーター市場、深刻大気汚染 燃費規制エコカーに商機(産経・11面)
●日産・ルノー、車の設計・調達一体で、コスト3割減(日経・1面)
●ソニー営業黒字2300億円、前期、株高で上方修正(日経・1面)
●スズキとの関係「何も結論出ず」VW社長、株主総会で(日経・9面)
●ダイハツ投資57%増、今期福岡・マレーシアに拠点(日経・13面)
●けいざいじん:日野自動車次期社長 市橋保彦氏、実直な技術者、信頼厚く(日経・13面)
●三菱自、今期販売台数18%増目標、品質管理なお課題(日経・13面)
●日野自、純利益最高に、インドネシアなど販売増、今期600億円(日経・15面)
ひとくちコメント
ダイハツ工業を皮切りに自動車各社の2013年3月期の決算発表が始まった。トップが交代する会社の決算会見は、次期社長のお披露目の場でもある。
トヨタグループのダイハツと日野自動車が相次いで社長交代を発表したが、両社の違いは6月末にダイハツの社長に昇格する三井正則副社長がプロパーに対し、日野の市橋保彦副社長は親会社のトヨタ自動車出身。
その市橋氏について、きょうの日経の人物コラムでは「トヨタの技術者として培ってきた実直な姿勢は、うるさ型も多い販売店の社長からも『本当に人の話をよく聞く』と信頼を得た。社内でもわけへだてなく社員に接し、若手ともカラオケに興じるなど『親会社から来た』という近づきにくいイメージをあっという間に払拭した」と伝えている。
一方、ダイハツの三井氏は21年ぶりの生え抜きトップ。伊奈功一社長は記者会見で「競争が一段ときびしくなる中でスピード感をもって成し遂げられる一番の適任者(三井副社長)が、たまたまプロパーだった」と、しがらみとは関係なく「人物本位で選んだ」ことを強調した。
しかし、「たまたま」とはいえ、大須賀二朗氏以来、久々の生え抜き社長の誕生は、ダイハツ社員の士気向上につながることは言うまでもない。三井新社長としては、トヨタ出身者との板挟み経営の中で、コスト競争力を強化して軽トップの座を死守できるかどうかの手腕が試される。