【新聞ウォッチ】円安でもブレないトヨタ、米ケンタッキー工場でレクサス生産へ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年4月19日付

●TPP全参加国が承認へ、日本7月交渉合流(読売・1面)

●トヨタ、米でレクサス生産(読売・10面)

●スバル初HV6月デビュー(読売・10面)

●日産、セレナなど8万5000台リコール(朝日・37面)

●米国に不穏な影、工場爆発で死傷者多数、テロ映像に不審者、リシン郵送男逮捕(産経・1面)

●円安追い風ならず、貿易赤字最大の8兆円(東京・3面)

●B787独自の安全策、バッテリー監視強化要請、国交省方針(日経・1面)

●トヨタ、米で増産投資、円高是正でも体質強化(日経・11面)

●福島の工場拡張、デンソー、冷却装置生産(日経・11面)

●新型軽の予約受け付け開始、三菱自動車(日経・13面)

ひとくちコメント

ボストン爆弾テロ事件に米南部テキサス州での肥料工場爆発事故と、米国ではここ数日、不穏な出来事が相次いでいるが、前向きなニュースも伝わってきた。トヨタ自動車が高級車ブランドの「レクサス」を、2015年から米国で生産を開始するという。

福岡県宮若市の「トヨタ自動車九州」の宮田工場から、海外専用セダン「ES」の年5万台分の生産を米ケンタッキー工場に移管する計画だ。

日経が18日夕刊の1面トップで「米でレクサス生産」と報したほか、きょうの各紙の朝刊でも取り上げている。 豊田章男社長が米ニューヨーク市で19日午前(日本時間19日22時30分)に記者会見し、正式発表する。

アベノミックス効果で円安が進行しており、自動車輸出は追い風。しかし、日経によると、円安効果に頼らず「短期の相場変動に影響されない中長期な成長の基盤をつくる」(豊田章男社長)ことを優先、1ドル=85円でも安定した収益を上げられる体制を急ぐ、としている。

国内生産を年300万台維持するというトヨタでは宮田工場の生産台数を保つため、レクサスの新型の小型スポーツ用多目的車(SUV)を投入するなどして“穴埋め”するという。

折しも2012年度の貿易赤字が約8兆円と過去最高を記録した。今のところ、現地生産に歯止めがかからない戦略の中では、円安イコール輸出拡大とはいかないようだ。

《福田俊之》

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