フランスの自動車大手、プジョーは3月5日、スイスで開幕したジュネーブモーターショー13において、『2008ハイブリッド エア』を初公開した。
2008ハイブリッド エアは、欧州Bセグメントサイズの小型クロスオーバー、『2008』をベースに、PSAプジョーシトロエンとボッシュが共同開発した新世代ハイブリッド技術、「ハイブリッド エア」を採用。その名の通り、空気(圧縮空気)を使ったハイブリッドシステムという点が特徴である。
ハイブリッド エアのシステムは、1.2リットル直列3気筒ガソリンエンジン、ギアボックス、モーター、圧縮空気タンクなどで構成。従来のハイブリッドは、二次電池としてニッケル水素バッテリーやリチウムイオンバッテリーを使用してきた。PSAプジョーシトロエンによると、ハイブリッド エアでは二次電池を使わず、圧縮空気がバッテリーの役割を果たすという。
走行モードは3種類。ガソリンエンジンで駆動する「ガソリンモード」、ガソリンエンジンとモーターで駆動する「複合モード」、モーターだけで駆動する「ゼロエミッション車モード」の3種類の走行モードを備える。圧縮空気によって、モーターを駆動しようというアイデアだ。
環境性能に優れるのも、ハイブリッド エアの特徴。プジョーによると、開発テスト段階での欧州複合モード燃費は34.5km/リットル、CO2排出量は69g/kmと、優れた数値を示したという。
同じくPSAのシトロエンも、ジュネーブモーターショー13で、ハイブリッド エアを採用した『C3ハイブリッド エア』のプロトタイプを発表。PSAプジョーシトロエンは、ハイブリッド エア搭載車を2016年に市販する計画だ。ジュネーブモーターショー13では、プジョーは2008ハイブリッド エアのカットモデルを披露している。