"GTライン"とつくからには、走りを意識した仕様なのである。その意図が顕著にわかるのはシートだろう。背中を包み込むようなホールド感。左右にふられるワインディングでも、ハンドリングを的確に行えるように。女性の細身のウェストでも、違和感なく支えてくれるのは男女平等、女性社会進出に尽力するフランスの車ならではの心遣いか。ただ、乗り心地については、スポーティな印象はさほど強くない。加速も、どかーん、とか、ぐいぐい、という言葉からは無縁である。サスペンションも、スポーツ的な硬さはないし、逆に、ルノー独特のしっとり沈み込むようなというわけでもない。路面の凹凸を越えるときなどは、ちょっとダイレクトにこつこつ当たる、ばたばた感がある。輸入車というと、ブランド意識を高くもち、高級感を感じさせてくれるものだが、『メガーヌ エステート』の場合は、使い倒せるワゴンといったほうが当てはまるだろう。本体価格が278万円というお手軽プライスなところを見ても、それを物語っている。■5つ星評価パッケージング:★★★インテリア/居住性:★★★パワーソース:★★★フットワーク:★★★オススメ度:★★★岩貞るみこ|モータージャーナリスト/エッセイスト女性誌や一般誌を中心に活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に精力的に取材中するほか、最近はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。JAF理事。チャイルドシート指導員。国土交通省 安全基準検討会検討員他、委員を兼任。
「今までのルノー車にはないデザイン」6代目となった新型ルノー『ルーテシア』、ファンの注目は“F1由来”の技術 2025年9月11日 ルノーは9月8日、IAAモビリティ2025において、新型『クリオ』(…