ロス・ブラウンは、メルセデスAMGが将来自分を排除することはあり得ず、チームには自らが望むだけとどまるつもりだと語った。
メルセデスAMGにトト・ウォルフが招かれて以降、マクラーレンからもパディ・ロウを引き抜く動きが表面化している。それによってロス・ブラウンがはじき出されるとの噂が流れていた。
マクラーレンでテクニカルディレクターを務めるパディ・ロウに対して高額オファーを出していることはブラウンも確認したが、このことは権限の移譲ではないと強調する。
「状況は完全に把握していますよ。メルセデスは長期の在職を望んでいます。私が今後チームを去るとすれば、フェラーリを辞めたときのような計画的な権限の継承プランを立てることになるでしょう」
「誰の人生でもそうですが、仕事に興奮している限りは、それを続ければ良いのです。私にはまだチームを辞める気はありません」
メルセデスAMGにニキ・ラウダやトト・ウォルフが迎えられたことで、チーム運営に混乱が生じているとの見方を彼は否定した。
「チーム代表は私です。スポーツ、テクニカル、レーシング全般すべてが私の責任です。その一方で私が自分の手を触れたくない部分もあります。コマーシャル面をトトが引き受けてくれるのは大変助かってますよ」
メルセデスとしての参戦3年間が振るわなかったことは、残留の意欲を一層強めたとブラウンは言う。
「前にも言いました。失敗は最大のモティベーションになり得ると。私の三年間も非常に強いモティベーションとして作用しました。ミハエルの引退が不可避と感じられるようになり、その後にルイス・ハミルトンという人材を獲得できたことは、私もチームも本当に喜んでいるのです」