コンパクトSUVの『ティグアン』に追加されたFFモデルの『ティグアン BlueMotion Technology』。
新設定らしく、搭載エンジンは1.4リットルTSIツインチャージャー(150ps/24.5kg-m)とし、アイドリングストップや、停止直前でクラッチを切りエンジンをアイドリング回転に落とすコースティング走行モードなどの各機能も搭載。トランスミッションは6速DSGを組み合わせる。JC08モード燃費は14.6km/リットルだ。
何はともあれ走らせてみると、これが実に軽快。車重が2リットル4WDモデルに対し100kg軽量で、タイやも17インチ(Rラインは1.4リットルのFFが18インチ、2リットル4WDが19インチ)と、総じて“身軽なこと”がいい影響を生んでいるのだろう。山道を走るにしても素直な身のこなしだし、乗り味も終始なめらかでフラットだ。
ステアリングを戻せばスッとセンターに戻り、走行中の直進性の高さも実感する。4WDでなくても構わないユーザーなら、実用範囲でFFであることのデメリットは感じない…そんな走りっぷりだ。
後席の広さ、ラゲッジスペースの使い勝手のよさなどはこれまで通り。ラゲッジスペースはトノカバーを装着したままでも高さ方向のゆとりが大きい。週末のドライブだけでなく、平日もサクサクと乗りこなせそうな、運転がしやすく実用性も高いクルマだといえる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。