年明け登場というPHEV(プラグインハイブリッドEVシステム)も気掛かり。が、今回は、2.4リットルガソリンエンジン車からの試乗と相成った。
実車の第一印象は実にプレーン。ボディサイドのしっとりとした“面質”など味わいがある。少し控えめか?と思うなら、オプションのエアロパーツで立体感を出すのも手だ。
インテリアは落ち着いた雰囲気。「パーツごとの仕上がりの格差、分割線をなくすため、一体で上質に仕上げした」(デザイン担当・金澤秀晃さん)というインパネや、半艶消しのシルバー色のカーボン柄の加飾パネルなど、見栄え、質感ともに上々。前席が十分なサイズで着座感がいいのは、上級三菱車譲りの美点。
2列目は座面を高くし空間のゆとりを稼いでいる。3列目も足元、頭上ともギリギリまでスペースを確保している。電動バックドアを採用するラゲッジスペースは、オーソドックスな造りで多用途性を実現している。
2.4リットルエンジン(169ps/22.4kg-m)+6速CVTの走りもソツがない。センターコンソールの操作しやすいドライブモード切り替えボタン(4WDのECO/AUTO/ROCKが選べる)で適切なモードが選べるのもいい。乗り味、ハンドリング等、大きな不満はない。強いて言えば、現状で残された走行中の僅かな雑味(振動や騒音)が消され、走りっぷりのキメの細かさが増せば、上質感がより味わえてよさそう…とも思えた。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。