マツダが9月27日、フランスで開幕したパリモーターショー12で初公開した新型『マツダ6ワゴン』(日本名:『アテンザワゴン』)。欧州におけるエンジンラインナップが公表されている。
新型の大きなハイライトが、マツダの新世代テクノロジー、「SKYACTIV」の採用。エンジンからトランスミッション、シャシーに至るまで、SKYACTIVを全面的に導入したモデルとなる。
欧州仕様のエンジンは、ガソリン3、ディーゼル2の合計5ユニット。ガソリンは「SKYACTIV-G」と呼ばれる直列4気筒の直噴ガソリンで、排気量は2.0リットルと2.5リットル。今回、2.0リットルに高出力版の存在が明らかにされた。
すでに、『CX-5』でもお馴染みの2.0リットルは、欧州向けの「スタンダードパワー」版が、最大出力145ps/6000rpm、最大トルク21.4kgm/4000rpmを発生。これに対して、新設定の「ハイパワー」版は、最大出力165ps/6000rpm、最大トルク21.4kgm/4000rpmを引き出す。最大出力のみ、20ps強化されている。
モスクワモーターショー12で発表済みの2.5リットルは、最大出力192ps/5700rpm、最大トルク26.1kgm/3250rpm。SKYACTIVエンジンで最もパワフルでありながら、バランスシャフトを採用し、エンジン振動を低減することで、優れた静粛性も追求する。
欧州で主力となりそうなディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D 2.2」にも、2種類のチューニングが存在。2.2リットル直列4気筒ターボディーゼルの「スタンダードパワー」版は、最大出力150ps/4500rpm、最大トルク38.7kgm/2000rpmを発生。一方、「ハイパワー」版は、最大出力175ps/4500rpm、最大トルク42.8kgm/2000rpmと、出力は25ps、トルクは4.1kgm引き上げられた。
SKYACTIVエンジンは、環境性能も優秀。アイドリングストップシステムの「i-stop」とマツダ独自の減速エネルギー回生システム、「i-ELOOP」の採用の効果もあって、ディーゼルの「スタンダードパワー」版の場合、欧州複合モード燃費25.64km/リットル、CO2排出量104g/kmを実現している。