トヨタ『カローラ』がモデルチェンジし、11代目となった。1966年にデビューしてから46年経つことになる。
そのブランドイメージについて、同社製品企画本部ZE主査の中村寛さんは、「40代、50代の人にとってのカローラは“大衆車、ジジ臭い、おっさん臭い、おれの乗るクルマじゃない”というイメージが結構あるような気はします」と述べる。しかし、「20代、30代では、カローラってクルマの名前?というくらい、カローラに対するイメージがフラットで何もないんです。『セリカ』も知らない、そういう世代なんですね」という。
つまり、「海外旅行に行くのとクルマを買うのとどっちがいいかというレベル。クルマの魅力が相当に低下していて興味が薄れているということなんでしょう」と話す。
しかし、「クルマの基本性能がしっかりとした使いやすいクルマであれば、(40代、50代のような)先入観がないので、商品さえ良ければ受け入れてもらえる余地があるなと思うのです」とし、CMでも、「小栗旬さんを使って、セダンの人とワゴンの人とキャラクターを分けています。セダンはまじめな好青年、ジャケットを着てネクタイをしているんですが、ズボンのすそが少し短かったり、ちょっと下にずらして履いたりと今風なんです。これは、ある若者の層には、魅力的に映るところがあるんじゃないかという思いなんです」
しかし、現在のカローラユーザーの平均年齢は65歳前後だという。このターゲットの2極化をどう考えるのか。「クルマは、ステアリングを持って、アクセルを踏んで、ステアリングを切ったりしながら走る。その走るという基本は、どんなクルマであっても、良いに越したことはないんです。ここを磨いておけば、多少(ターゲットが)違っても受け入れられると思います」といい、「その基本部分があれば、例えば、デザインをちょっと変えるなど、かなりバリエーションが出来ると思います。つまり、技術開発、商品開発をしっかりやって、そして時代のニーズをつかむアンテナさえしっかり立っていれば、(ターゲット2極化への対応は)出来ると思います」と語った。