ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がフィニッシュ直前に背後まで追いすがったキミ・ライコネン(ロータス)を振り切ってハンガリーGPを制した。マクラーレンとしてはカナダGPが最後の優勝だったが、ハンガリーGPで獲得したポイントでタイトル争いの場へ再浮上した印象だ。スタートはいきなりミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)のエンジンストールによる1周減算のディレイで始まる。レースがスタートするとハミルトンは後続をリードしたが、常時ロータスの1台が追尾する展開だった。スタート直後の1コーナーで早くもロマン・グロージャンのロータスとセバスチャン・ベッテルのレッドブルの勝負があったがこれに勝利したグロージャンがハミルトンを追撃。1コーナー決戦に破れたベッテルは、T2からT3にかけてジェンソン・バトンのマクラーレンに抜かれてポジションを4位とした。しかしバトンのペースはチームメートにも、グロージャンにも届かず、レースはハミルトン対ロータスの一騎打ちの様相となっていった。ライコネンは第1スティントで6番手を占めていたが、一度目のピットストップ時点でアロンソのフェラーリの前に出ていた。第2スティントの後半に俄然ペースに乗せたライコネンは、最終ストップを終えて合流するチームメート、グロージャンに対しても激しい抵抗をした。ハミルトンとライコネンはチェッカーフラッグまでデッドヒートの展開を見せていたが、ロータスがトップのマクラーレンを攻略するチャンスは一度も訪れなかった。ハミルトンが今季2勝目。ライコネンは今季5度目の表彰台だったが、今回も優勝はできなかった。フェラーリはハンガリーGPではまったく振るわなかったが、アロンソは5位フィニッシュでタイトルポイントレースのリードは守った。直近でタイトルを争うマーク・ウェーバー(レッドブル)が、8位に終わったのは朗報だろう。可夢偉はスタート直後の混戦に敗れ、まったく良いところのないまま18位完走扱いという結果に終わった。Rd.11 ハンガリーGPリザルト 1: ハミルトン(マクラーレン) 1:41:05.503 2: ライコネン(ロータス) +1.032 3: グロージャン(ロータス) +10.518 4: ベッテル(レッドブル) +11.614 5: アロンソ(フェラーリ) +26.653 6: バトン(マクラーレン) +30.243 7: セナ(ウィリアムズ) +33.899 8: ウェーバー(レッドブル) +34.458 9: マッサ(フェラーリ) +38.30010: ロズベルグ(メルセデスAMG) +51.20011: ヒュルケンベルク(フォースインディア) +57.20012: ディレスタ(フォースインディア) +1'02.80013: マルドナド(ウィリアムズ) +1'03.614: ペレス(ザウバー) +1'04.415: リチャルド(トーロロッソ)+ 1lap16: ベルニュ(トーロロッソ) +1lap17: コバライネン(ケータハム) 1lap18: 小林(ザウバー) +2lap19: ペトロフ(ケータハム) +2lap20: ピック(マルシャ) +2lap21: グロック(マルシャ) +3lap22: デラロサ(HRT) +3lapファステストラップ: ベッテル 1'24.136DNF/リタイア:カーティケヤン(HRT) 63シューマッハ(メルセデスAMG) 61