【新聞ウォッチ】日産ゴーン社長、後継者は「自分の子供とお金を任せられる優秀な人」

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日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼CEO(参考画像)
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  • 日産自動車カルロス・ゴーン社長
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年6月20日付

●民主合同会議「前原氏一任」で打ち切り、一体改革きょう法案提出(読売・1面)

●TPP日本の遅れ鮮明、年内交渉参加困難に、メキシコ参加決定(読売・9面)

●米がカムリなど142万台調査(読売・33面)

●台風直撃交通混乱、被災地は水害など警戒(読売・35面)

●「高額報酬は世界基準」日産ゴーン社長、慶大で持論(朝日・8面)

●シトロエン、SUV最上位「DS5」発表(産経・10面)

●TV紹介の凸凹道へ、スリル走行?死亡事故19歳少女を逮捕(東京・25面)

●トヨタ、余剰能力50万台減、国内生産、300万台維持へ体質強化(日経・1面)

●エコカー用電池海外生産、パナソニック、まずVWに供給(日経・11面)

●トヨタ・日産自・ホンダ、1~3月、欧米勢との利益格差縮小(日経・15面)

ひとくちコメント

日産自動車のカルロス・ゴーン社長が慶大日吉キャンパス(横浜市港北区)で慶大大学院経営管理研究科(ビジネススクール)の学生との対話集会を行ったという。きょうの朝日が「高額報酬は世界基準」との見出しで、講演の内容などを詳しく伝えている。

それによると、講演のテーマは「グローバル経営と危機対応」で、ゴーン社長は高額な役員報酬から後継者選びのポイントまで自らの経営哲学を披露したそうだ。来週26日は株主総会だが、スピーチの内容からみれば、学生を相手に本番前のリハーサルにも思える。

このうち、高額報酬については「人材確保の手段」とした上で、「恥と思う必要はない」と強調。独アウディ米国法人社長を高級車部門担当の常務執行役員として引き抜いたことを例に上げて「報酬が低ければノーと言われた」と指摘。「自動車産業は容赦ない競争にさらされており、グローバル市場の基準で報酬を払う必要がある」と述べたという。

また、後継者問題についても触れ「正直に話すと、人は自ら後任を選ぶのは危険。集合体で決めるべきで、単独で選ぶと間違った人材の可能性だってある」と述べたという。さらに「CEOとして重要なのは後継者候補の名前を挙げるが、周囲の信頼できる経営層と相談して決める。優秀な後継者には自分の子供とお金を任せられるが、子供に任せてもお金を任せられない。その逆もしかりという人がいる。両方を備える必要がある」とも語ったそうだ。

ゴーン氏の社長在任期間はすでに丸12年。これだけの長期政権を続けてきたのもこの間「自分の子供とお金を任せられる優秀な後継者」が見当たらなかったともいえる。おそらく、この先もゴーン社長のお目に適うような優秀な人材を探すのはむずかしいことから、58歳という年齢からもしばらく続投することになりそうだ。

《福田俊之》

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