気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年5月9日付
●「中国での生産、困難」富士重社長認可取得難航(読売・8面)
●新生東電かじ取り多難広瀬時期社長、再稼働、値上げ、廃炉(読売・9面)
●米でEV発売へ、トヨタ、テスラと開発(朝日・6面)
●トヨタのアクア初の2位4月国内新車販売(朝日・6面)
●景色に浮かぶ道案内、パイオニア新カーナビ(朝日・6面)
●米グーグル・カーに公道免許、自動走行視覚障害者、運転席に(毎日・8面)
●アウディ「Q3」新発売(産経・11面)
●商社大手4社、最高益、3月期決算、資源価格高騰受け(東京・7面)
●トヨタ「プリウス」米中で年10万台生産、基幹部品から一貫、環境車に円高抵抗力(日経・1面)
●パナソニック黒字へ、今期最終500億円台、構造改革が効果(日経・1面)
●EV充電、米独8社が規格、方式公開、国際標準にらむ、先行日本勢と競合(日経・7面)
●富士重、最高益に迫る、今期最終480億円、世界販売、2期ぶり最多(日経・13面)
●ガソリン2ヵ月半ぶり安値、スポット価格、連休の需要伸び悩む(日経・26面)
ひとくちコメント
4月の新車販売ランキングをみると、販売最前線の戦いぶりが読み取れるので興味深い。トヨタ自動車の売れ筋ハイブリッド車(HV)『プリウス』が11か月連続で首位をキープしたのは王者の貫禄だが、そのプリウスを脅かしたのが、トヨタの小型HV『アクア』で、初の2位に躍り出た。
トヨタ車が1位と2位の座を独占したのも久しぶりだが、大量の受注台数を抱えているアクアの増産が本格稼働すれば、プリウスを追い抜くのも時間の問題だろう。
また、3位と4位はともにホンダ車。こちらは新型の軽自動車『N BOX』が順調に台数を伸ばし、昨年末の販売以来初めてトップ3入りを果たした。結果、ホンダの看板車種『フィット』が700台余りの僅差で4位に後退した。
さらに、5位と6位もともにダイハツ車。軽自動車『ミラ』が5位で『タント』が6位と健闘した。ダイハツは8位に『ムーヴ』が入り、ベスト10に3車種がランクイン。ホンダも『フリード』が10位に踏みとどまったのでやはりベスト10に3車種顔を出した。
上位10車種を改めてみると、軽自動車が6車種を占め、残る4車種もすべてHVモデルがある車種だった。エコカー補助金制度の復活やガソリン価格の高騰を追い風に、低燃費車が大もてとなっているが、その補助金も夏ごろまでには底がつく見通しだ。打ち切られた後はランキングに大きな変動を生じることが予想される。