日本自動車工業会の志賀俊之会長は13日の定例会見で、節電対策で昨2011年夏に実施した休日シフトについて「個人的には不健康なやり方だったかなと思っている」とした上で、「おそらく同じことはもう難しいだろう」との見通しを示した。
自工会では会員各社が、昨年7月から9月まで、休業日を土日から木金に振り替える休日シフトを申し合わせて実施した。志賀会長は「あれを議論していたのは、まさに(昨年の)今頃から5月下旬位にかけてで、東日本大震災の衝撃がまだ残っていて、我々としても生産再開に向けて様々な努力をしていた最中。しかも計画停電を経験し、あの計画停電の中では生産が成り立たないという、本当に危機感の中で休日シフトを決めた」と振り返った。
しかし志賀会長は今夏の節電対策については「現時点で自工会として何かをするということを話していない。(自動車各社の労働組合が加盟する)自動車総連からはすでに同じことはできないといわれている。統一した形での実施ではなく、各社それぞれの節電対策を検討していくことになるだろう」と述べた。
さらに「我々としては節電の努力はするが、日本経済をしっかりと維持していくという基本的なインフラとして、電力の安定供給に対して政府として最大限のご努力を図って頂きたい」と政府に対し要望した。