スズキから発売された『スイフトスポーツ』のコンセプトは、“上質な大人のスポーティさ”で、それは、当然インテリアでも表現されている。標準モデルからの目立つ変更点は、ステアリングとメーター、そしてシートである。
「大人のスポーツに相応しい本物感を目指してスタイリングしました」とは、四輪技術本部第2カーラインチーフデザイナーの松島久記さん。
「スイフトをより走りに振ったという性質を考慮して、さらにグリップが良くドライビングのしやすいステアリング形状、そして、視認性の高いメーター、チーフエンジニアのフィロソフィである、クルマと人が一体になれるということを表現する自社開発のホールド性の高いシートを採用しました」
特にこのシートはこだわりを持って開発された。「これまでのスポーティカーの開発を経て、だいぶ知見が溜まってきましたので、自社開発の専用シートを用意しました。デザインでも、走り込みを行いながら、シートのちょっとしたサポート具合などの細かい調整や、ウレタンの硬さにもこだわったのです」という。
「スポーツ走行に適した、摩擦が高いファブリックをチョイスするなどの気を使って開発しました」
「スイフトのスポーツグレードということを念頭に置いて、スポーツ走行時に瞬時に視認できる見やすいメーターや、操作しやすいステアリング及びシートといったところが、機能面におけるデザイン要素です」
「いっぽうスイフトの上級グレードということでもありますから、オーナメント、加飾部分のマテリアルや、メーター周りや、ステアリングのシルバーパーツなどの部分は、スポーティなテイストは持ちながら、全体的に標準車よりも上級に見えるところを狙って、テイストを決めてあります」