【新聞ウォッチ】トヨタ労組、3年連続でベア統一要求見送りへ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年12月9日付

●車2税結論持ち越し、存廃議論、折衷案探る動きも(読売・2面)

●柏2発デビュー、サッカー・トヨタ・クラブW杯(読売・14面)

●円高倒産最多10件、11月、中小経営を圧迫(産経・9面)

●ベア要求見送りへ、全トヨタ労連(産経・10面)

●中国、WTO加盟10年「世界経済回復に貢献」強調(産経・11面)

●東電、値上げ申請も、西沢社長に聞く(東京・2面)

●国内最長高速バス、1162キロ(東京・7面)

●帝人とGM、共同開発、炭素繊維部材で量産車軽く(日経・1面)

●国内生産能力1割減、三菱自、岡山で1ライン停止(日経・1面)

●トヨタ、中国で「カムリ」生産開始(日経・13面)

ひとくちコメント

トヨタ自動車グループの約32万人の組合員で組織する全トヨタ労働組合連合会が2012年春闘で、ベースアップ(ベア)に相当する「賃金是正分」の統一要求を見送る方針を固めたという。上部団体の方針を受けて傘下最大のトヨタ自動車労働組合もベア要求を見送る公算が大きいとされている。

8日の夕刊で読売、朝日、日経などが報じたほか、きょうの産経も取り上げている。それによると、執行部では「超円高でトヨタの輸出採算が悪化しており、加盟各社の業績が見通しにくいことが理由」という。

来週14日に加盟労組の代表者を集めた会合で、ベア見送りを提案。来年1月の中央委員会で正式に決める。正式に決まれば3年連続でベア見送りとなる。全トヨタ労組は春闘相場の形成に影響力をもつだけに、自動車業界ばかりでなく、ほかの産業にもベア要求見送りなどの動きが広がりそうだ。

トヨタ自動車はきょう9日午後3時から、タイの洪水の影響で中間決算発表時に見通しが立たず、公表を見送っていた2012年3月期の業績見通しを約1ヵ月遅れで発表する。すでに「トヨタ、300万台下回る公算大、国内生産」(朝日=8日朝刊)などの報道もあり、年明け以降、世界の生産拠点でどこまで挽回ができるかが焦点となる。

《福田俊之》

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