地図とソフト開発のインクリメントPは25日、iPhone・iPad向けローカル地図アプリケーション「MapFan for iPhone」の最新版、「MapFan for iPhone Ver.1.5」をApp Storeに公開した。
すでにMapFan for iPhoneを利用中のユーザは無償でアップデート可能なうえ、最新バージョンの公開を記念し、12月8日までの限定価格900円でダウンロードができるという。
今回の最新版をリリースするにあたり、その使い勝手や特徴などを、同社商品部第三商品部第一企画グループの宮沢貴之氏・武田由紀氏に聞いた。
◆iPad対応で端末に合わせたUIに最適化
----:今回のバージョンアップの概要をお教えください。
宮沢:今回、一番大きなポイントはiPad対応です。これまでもiPadではiPhoneの表示を拡大して使えることはできていたのですが、今回はiPadへの最適化を施したところがポイントです。
機能はiPhoneとほぼ同じことができますが、UIはiPadに対応させて特徴を持たせています。大きな画面で地図が見られるというのがiPadの利点だと思いますので、そこを活かすようにつくり込みました。
----:iPadへの最適化にあたり、どのようなUI改善をおこなったのでしょう。
宮沢:iPhoneでは地図とメニューはどちらかを切り替える仕様でしたが、iPadは大画面ですので地図の上にメニュー画面など重ねる表示にしています。さらに、ナビゲーション画面も案内看板を常にすべて表示できるようになりました。例えば、レーン情報や右左折の案内などは、iPhoneではタップして看板を切り替えるという手間が要りましたが、iPad版はそのすべてを並べてきちんと表示しているところが特徴です。
----:対応端末はiPhone 3GS以降、iPad、iPod touch第3世代16GBモデル以降/iOS4.3以降。インストール時に約4GBの空き容量が必要で、約1.9GBの実占有容量があるということですね。地図をすべてローカルに保存することのメリットは?
宮沢:オンラインで地図を見るとなると、当然ですがWiFiにしろ3Gにしろ通信圏内でないと見られません。MapFan for iPhoneは端末のローカルに地図のすべてが入っているので、いつでもどこでも地図がすばやく見えるという利点があります。もちろん、レスポンス面でも有利です。
武田:リアルな地図帳を買っているような感覚です。分厚い地図がまるごとiPadに入っている感じで、カラフルで鮮やかな“紙地図”の良さを再現できるように見栄えにもこだわっています。また、MapFan for iPhoneのユーザには、眺めているだけで幸せというような“地図好き”というよりも、ごく普通の方がクチコミでその良さを伝えてもらって、気付いたら自分の端末に入れていたという感じの人も多いようです。
宮沢:MapFan for iPhoneのウリは、ユニバーサルアプリなので、iPhoneで買ってくれた方もそのままiPadなどで利用できる点もあげられます。複数端末をお持ちの方は、2300円でiPhoneとiPadの両方に入れられます。
----:12月8日までに購入すると特別価格900円というキャンペーンも実施するとのことですが、ずいぶんと思い切った価格ですね。
宮沢:ナビゲーションアプリの他社製品も含めていろいろ検討したのですが、やはりインパクトを考えて1000円を切りたいという気持ちはありました。900円という特別価格設定は、地図屋だからこそできるとでもいいましょうか。ぜひ広く皆さんに使ってもらいたいなという思いですね。