FCEVでトマト栽培…ステーションで発生するCO2を利用

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東京ガスは、同社が運営している燃料電池自動車(FCEV)向けの「羽田水素ステーション」(東京都大田区)で回収したCO2を、千葉大学が運営する「農林水産省植物工場千葉大学拠点」(千葉県柏市)に12月から供給する。

水素ステーションで都市ガスから水素を製造する際に発生するCO2を回収して、植物工場で有効利用する試みは世界初。

東京ガスは羽田水素ステーションでCO2を回収、液化して160kg入りのCO2ボンベに詰めて千葉大学植物工場に車で運搬する。当面、敷地面積約1000平方mのトマト栽培施設に毎月ボンベ2本、約320kgのCO2を供給する。

千葉大学植物工場では、運搬した液化CO2をトマト栽培施設の近くに設置した受け入れ設備で気化、トマトに与える。

植物の光合成速度はCO2濃度に比例して高まるという性質を持つため、大気中では約400ppmのCO2濃度を共同研究では約1000ppmまで高める。人為的にCO2濃度を高めることで、通常は1平方mあたり約40kgであるトマトの年間収量を約50kgまで高めるとともに、甘みが強く品質の高いトマトを生産することを期待している。

共同研究では、東京ガスが水素ステーションから回収したCO2を植物工場で有効活用するためのコストを検討、千葉大学は主に回収したCO2の植物工場内での有効な利用方法の研究、回収CO2を植物に与えることの効果を評価する。

《レスポンス編集部》

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