【新聞ウォッチ】スズキに何が起こったか? VWに最後通告、MotoGP休止…

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年11月21日付

●「もんじゅ」抜本見直し提言、試験運転見送りも、政策仕分け始まる(読売・1面)

●ソフトバンク日本一(読売・1面)

●「自転車は車道」迷走、歩道の暴走ダメ伝わらず、周知足らず混乱(読売・3面)

●木崎(ダイハツ)が初優勝、横浜国際女子マラソン(朝日・1面)

●スズキ、モトGP休止、来年から、14年の再参戦めざす(朝日・7面)

●燃費も馬力も向上、日産「GT-R」2012年モデル(毎日・9面)

●職人技、ロボに遠隔伝授、パナソニック、場所選ばず再現(産経・1面)

●電通元社長、成田豊氏死去(日経・1面)

●冬ボーナス4年ぶり増、本社中間集計(日経・9面)

●米ケンタッキー工場が25周年、トヨタ(日経・9面)

ひとくちコメント

スズキが独フォルクスワーゲン(VW)との資本・業務提携を解消する交渉が一向に進展しないことから、今後は日本とドイツ以外の第3国の外部機関に仲裁を求める方針を打ち出した。先週の18日付の日経夕刊が1面トップで報じ、同日午後5時から交渉を担当するスズキの原山保人副社長が緊急会見を開き、「2009年12月に締結した包括提携契約の解除をVW側に通告した」ことを明らかにした。

翌19日の各紙朝刊は「スズキ対VW、法廷へ、国際機関に申し立て」(朝日)をはじめ、「スズキ対VW長期化も」(読売)、「スズキ、VWに最後通告」(産経)などと、大きく取り上げていた。もっとも、提携契約解除の最後通告を受けたVW側は「われわれに株式を手離すことを義務付ける法的根拠はない」と表明し、スズキ株の保有を継続する方針だという。

その点、スズキ側も「長ければ1年半とか2年、裁定が下るまでかかる」(原山副社長)としており、長期化も覚悟の上での最後通告とみられる。

ただ、「今回の紛争が、新たな提携戦略に悪影響を与える恐れもある」(読売)ことも否めない。VWとの問題とは無関係だが、スズキはオートバイの世界選手権シリーズの最高峰「MotoGP」クラスへの参戦を、2012年から一時休止することも発表した。

「歴史的な円高などによる厳しい経営環境が理由」(朝日)としているが、ドル箱のインド事業の不振なども気掛かりである。今後は高齢の鈴木修会長兼社長の後継問題も含めて、経営戦略の抜本的な見直しが迫られそうだ。

《福田俊之》

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