【プジョー 508 試乗】高級車嫌いにこそ乗って欲しい…まるも亜希子

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プジョーの代名詞と言えば、ちょっとヤンチャなコンパクト・ハッチバックではないかと思う。『508』はプジョー家の長男的な存在になるから、ボディはセダンで全長4.7m、SW(ステーションワゴン)で4.8mを超えるし、価格は374万円から437万円までという立派なプレミアムカーだ。でも決して単なるプレミアムで終わらないのがプジョー。508もやっぱり、どこかヤンチャな香りがこちらをくすぐってくる。
 
例えば1.6リットルターボエンジンと6速ATは、八ヶ岳の山道も中央道の高速カーブもまったく不足がないどころか、普通に走っているつもりなのに不思議と「スカッとする」味わい。軽量化のために新設計したマクファーソンストラットのフロントサスペンションなど、贅肉を落としつつも約200万kmのロードテストで磨いたフットワークの恩恵も大きいはずだ。
 
そして今回、ラゲッジはもちろん室内の使い勝手は抜群で、シートヒーター、ナビ、プッシュ式カップホルダー、4ゾーン独立式エアコンなどが全車標準装備というから、よく考えればお買い得。SWなんてパノラミックガラスルーフまで標準で付いてくる。どちらも上級グレードはレザーシートで、普段はふっくらと優雅なフィット感だけど、ちょっと飛ばすと身体を支えるサポート性もバッチリあるとわかって、やっぱりプジョーだとニンマリ。

「高級車は嫌い」と言う人にこそ、乗ってみて欲しいのが508だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

まるも亜希子|カーライフ・ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2010-2011等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

《まるも亜希子》

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