スウェーデンの名門、サーブオートモービル。同社がかつてスバルと共同開発し、市販を計画していたSUVが、初めてその姿を現した。
これはサーブの公式ブログ、『インサイド・サーブ』が12日に掲載したもの。同サイトに、スウェーデンのサーブ博物館に展示された『9-6』(サーブが2011年7月に開発計画を公表した『9-6X』とは無関係)の写真がアップされたのだ。
この9-6、世界に1台しか存在しないプロトタイプ。展示されたのは5ドアで、もう1台別に3ドアが存在するが、これまで公開されたことは一度もない。まさに数奇な運命をたどった1台といえる。
サーブは2009年まで、GMの傘下にあった。当時のGMは、スバルの株式の20%を保持。そのGMのグループ効果を生かし、スバルの北米向けSUV、『トライベッカ』をベースに市販が計画されていたのが、この9-6なのだ。
ところが2005年、GMとスバルは資本提携を解消。それを受けて、サーブとスバルが進めてきたSUVの共同開発も、計画が白紙撤回され、9-6はお蔵入りとなってしまった。
今回、初公開となった9-6。トライベッカをベースにしながら、サーブ車に共通するフロントマスクが与えられているのが確認できる。