市販車としてはギネス最速記録の最高速431km/hを誇るブガッティのスーパーカー、『ヴェイロン』。同車のクーペモデルが、間もなく生産を終えることが分かった。
これは24日、ブガッティが明らかにしたもの。もともとヴェイロンは2005年の発表当時から、300台の限定生産車とアナウンスされていた。その300台目が今秋、ラインオフすることになったのだ。
ヴェイロンは2005年秋、東京モーターショーで市販モデルを初公開。8.0リットルW16気筒エンジンに4つのターボを装着し、最大出力1001ps、最大トルク127.5kgmという桁外れのスペックを発揮する。
強大なパワーは7速DSGとフルタイム4WDで路面に伝えられ、0-100km/h加速2.5秒、最高速度407km/hのモンスターぶりを見せつける。ちなみに最高速407km/hは、2005年当時の世界最速記録だ。
日本での価格は、2007年7月時点で1億9900万円。2008年8月のペブルビーチ・コンクールデレガンスでは、オープン仕様の「グランスポーツ」を追加。また2010年7月には、ヴェイロンの進化形、「スーパースポーツ」が、431.072km/hという市販車のギネス世界最高速記録を打ち立てている。
同社によると、クーペのラストモデル、300台目を注文したのは欧州在住の顧客。ブガッティのヴォルフガング・ドゥルハイマー社長は、「ヴェイロンは自動車史に名を残すモデル。技術そしてデザインと、今なお時代の先を行っている」とコメントしている。
なお、ヴェイロンはクーペの生産終了後も、オープン仕様のグランスポーツの生産は継続。同社によると、世界限定150台に到達するまで、販売は続けられるという。