フォルクスワーゲンとロシア自動車製造大手のGAZグループは14日、フォルクスワーゲンとシュコダブランド車を、GAZが現地受託生産することで合意したと発表した。これに合わせて同社は、2億ユーロ(約230億円)をGAZの工場に投資する。
受託生産を行うのは、GAZのニジニ・ノヴゴロド工場。ロシア向けのフォルクスワーゲン『ジェッタ』と、シュコダ『オクタビア』『イエティ』の3車種を、年間11万台生産する。この受託生産契約は、2019年まで続く。
フォルクスワーゲンは2007年11月、ロシア・カルーガ工場でのノックダウン生産を開始。2009年11月には、同工場に車体プレス、塗装、車両組み立ての各工場が完成し、現地での一貫生産体制が整った。それでもフォルクスワーゲンは、急成長中のロシア市場の需要に対応するのは不十分と判断し、GAZへの委託生産に踏み切った。
フォルクスワーゲンはGAZへの委託生産の準備として、ニジニ・ノヴゴロド工場へ2億ユーロ(約230億円)を投資。製造ラインを改修する。
フォルクスワーゲンのマルティン・ヴィンターコルンCEOは、「2018年までに世界一になるという目標達成にとって、ロシア市場は重要。GAZとの協力で生産能力を拡大し、ロシアにおける地位をいっそう強固にする」とコメントしている。