STマイクロエレクトロニクスは、ハイブリッド車・電気自動車用バッテリ・チャージャなど、幅広い電子機器の消費電力の大幅な低減が図れる次世代スマート・パワー技術の実証に成功したと発表した。
新しい技術は、BCD(Bipolar-CMOS DMOS)スマート・パワー半導体技術の次世代版で、SOI(シリコン・オン・インシュレーター)基板技術に0.16ミクロン・リソグラフィーを組み合わせた。これにより、完全な絶縁層分離を備えた高密度ロジック回路と、パワーMOSFETトランジスタ、低ノイズ・デバイス、高抵抗レジスタを含む部品ポートフォリオを融合、従来のバルク・シリコン基板では不可能だったASICを実現できるとしている。
同社は、世界トップクラスの医療機器メーカーの協力の下、超音波スキャナ向け実証用チップを製造した。このチップは、数千チャネルが必要になる次世代スキャナに対応するため、100チャネル以上の処理が可能で、新しい半導体技術の有効性を確認したとしている。