【新聞ウォッチ】4月から燃費「厳しく」測定、あなたはご存知ですか?

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年3月1日付

●予算案衆院委で可決、関連法案分離、野党、深夜の抵抗(読売・1面)

●早大、1万人答案調査、入試問題流出、警察が捜査開始(読売・1面)

●社説:自動車燃費、実際の走行と合った表示に(読売・3面)

●スマートフォン、新製品競演(読売・11面)

●松沢氏、都知事選出馬へ、神奈川県知事、きょう正式表明(読売・39面)

●鋼材値上げ提示へ、石炭・鉄鉱石が高騰、自動車・電機メーカー交渉難航か(朝日・9面)

●インド経済に減速感、GDP予想下回る(朝日・9面)

●EVでカーシェア短距離ならお得、東京・大阪でサービス開始(朝日・11面)

●11年新車販売13%減、前年比自販連会長見通し(毎日・7面)

●主役はエコカー、ジュネーブ国際自動車ショー(産経・9面)

●住友化学新社長に十倉雅和氏、「攻めの経営」で成長目指す(産経・10面)

●自賠責の大切さ多くの人にPR(産経・10面)

●マツダ社員自殺、6300万円賠償命令、神戸地裁支部(産経・27面)

●盗撮、外部に送信容易、スマートフォンで中継?

●旭化成・日産・オムロン、車載電池家庭で再利用、システム化、電気代安く(日経・1面)

●タイヤ材料、タイで増産、JSR(日経・11面)

●トヨタの中国新工場、稼働前倒しへ、市場拡大受け年末へ(日経・11面)

●パーク24/日本駐車場,運営台数伸び経常増益(日経・17面)

ひとくちコメント

国土交通省が、自動車の燃費を測定する現行の方式を改め、4月以降に発売する新車から、新方式による表示をメーカーに義務付けるという。この燃費測定の見直し、関係者の間では常識となっているが、一般のユーザーには案外知られていない。

今年に入ってから朝日の夕刊などで取り上げたこともあったが、メディアからの情報は限定的。そこで慌てて“報道”したわけでもないだろうが、きょうの読売が「社説」のテーマに取り上げている。

社説では「ガソリン1リットル当たりの走行距離を示すのが自動車の燃費である」という書き出しで「各自動車メーカーがカタログなどに表示している燃費は、実際に走った時よりはるかに良いのが公然の秘密だった」と指摘。その燃費を測定するこれまでの方式を改め、「国土交通省が4月以降に発売する車から、新方式による表示をメーカーに義務付ける」としている。

何故、改めるのか。「現在の方法は、国の試験場の測定器のローラーに車を載せ、一定の走行パターンでタイヤを回転させて測る仕組み」で、「エンジンが温まった状態から計測するため、燃費が高めに算出される傾向がある」からという。

さらに、社説は燃費ランキング1位のトヨタ自動車のハイブリッド車『プリウス』を例に取り上げて、現行の測定方式では「1リットル当たり38キロ・メートル」としているが、新方式ではエンジンが冷えた状態から発進したり、加減速を繰り返す複雑な走行パターンを取り入れたりするため、「現行方式より1割強ほど数値が低くなる見通し」で、プリウスの場合も燃費は「1リットル当たり32.6キロ・メートルに下がる」と解説している。

環境問題や原油価格の高騰が続く中で、消費者が車を購入する際に、燃費は重要な判断材料の一つとなる。社説でも指摘しているように「現実に合わせて見直すのは当然」だが、4月以降、ユーザーは「現行燃費」と「新燃費」という2つの基準を見極めながら車を購入することになりそうで、ややこしい。

《福田俊之》

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