【レクサス RX270アートワークス 試乗】万人受けを狙って欲しくない…まるも亜希子

試乗記 国産車
RX270  Art Works
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好き嫌いが分かれるようだが、私はこの「Artworks(アートワークス)」というプロジェクトを支持したい。

世界が注目するミラノサローネに出展を続け、外部アーティストとの刺激的なコラボレーションでレクサス哲学の新境地を開拓していくのは、とてもステキな試みだと思う。レクサスには、万人受けを狙って欲しくないと思うのも理由のひとつ。このRXシリーズが20代・30代の富裕層にヒットしたのは、まさにそうした個性の部分が大きいのではないだろうか。

『RX270アートワークス』は、真昼の太陽が差し込む情景をイメージしたレザーシート、ドアインナーで、乗る人の感性に訴えかけるインテリア。2.7リットルという中途半端な排気量は、欧米の税制対策でもあるが、日本ではさらに若い世代へのハードルを下げたい、という願いもあるという。

箱根の山道を走ってみた印象は、一言で表すと「しっとりした軽快感」という、よくわからない日本語になる。上下左右に振られ、ヤンチャな挙動も顔を出すけれど、その時でも接地感はしっかり保たれており、なおかつステアフィールは遊びがあって大味なSUV風味。

絶対的なパワーは他グレードには及ばないし、乗り心地もエアサス付きには敵わないものの、これはこれでアリだと思える楽しさだった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

まるも亜希子|カーライフジャーナリスト
大学在学中に声優デビュー、卒業後は自動車専門誌で編集者を務める。2003年、カーライフ・ジャーナリストとして独立し、雑誌、ウェブ、ラジオ、CS、イベントへの出演等を軸に活動中。04年、05年には、サハラ砂漠2500kmを走破する女性だけのラリーに挑戦し、日本人チームとして初めて完走。

《まるも亜希子》

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