【新聞ウォッチ】就職氷河期に朗報---既卒3年内は新卒あつかい、トヨタなど

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年1月19日付

●新幹線トラブル、ダイヤ変更想定超す、運行システム増発に対応せず(読売・1面)

●社説:JAL破綻1年、再建はこれからが正念場だ(読売・3面)

●三菱自「エコカー・シフト」タイ・中国で生産拡大、中期計画(読売・9面)

●卒業後3年以内、トヨタも「新卒」(読売・9面)

●リコール後も事故13件、ブリヂストンの自転車幼児座席(読売・33面)

●大卒内定後最低「就職大氷河期」募る危機感(読売・34面)

●国産3段ロケット検討、三菱重工(朝日・1面)

●二輪車の排ガス規制強化を検討、環境省の審議会(朝日・7面)

●EVを遠隔診断、日産、全販売店に導入(朝日・13面)

●雪で停止の工場操業を一斉再開、トヨタなど(毎日・7面)

●京王線6000系「ありがとう」「記念号」運行始まる、3月に引退(毎日・23面)

●閣僚に聞く:大畠国交相「ビジョン打ち出す必要」、海江田経産相「TPPで成長取り込む」(産経・11面)

●ジョブズCEOが休養、アップル「集団指導」に(日経・3面)

ひとくちコメント

トヨタ自動車やシャープなど多くの大手企業が、大学や高校などの卒業後3年間は「新卒」扱いにする方針を決めたという。大卒就職内定率が68.8%と過去最低に落ち込み、深刻化する就職難を背景に、2012年春の採用から就業経験のない場合に「既卒」と「新卒」を区別しないで「新卒」として採用枠を開放するというもの。

きょうの日経が1面トップで「既卒者の採用拡大」と大きく報じたほか、東京なども共同配信の同様の記事を取り上げている。

それによると、2012年4月入社の採用で、新卒者に加え、卒業後3年以内の既卒者も新卒者と同じ扱いにしたのは、トヨタのほか、TTTや大阪ガス、オムロン、シャープ、住友生命保険、三菱化学など。13年春ではみずほフィナンシャルグループ。すでに実施しているのは、旭化成、NEC、新日鉄、ソニー、東京ガス、三井物産、三菱商事などとなっている。

過去最低の就職内定率をめぐっては、各紙もそれぞれの視点で取り上げているが、朝日は「いちからわかる・超就職氷河期」との特集記事を掲載。その中で「内定率がなぜ悪化しているのか」については、「大学進学率の上昇」という構造的な問題に加えて「企業の求人数はこの2年で減少」として、企業は不況を乗り切るために、人件費を削り、新卒の採用をぐっと抑えた。「これが内定率悪化の最大の要因だ」と指摘する。

毎日は「大寒波で春が見えない」と社説のテーマに取り上げているが、「名の知れた大企業だけでなく中小企業にも、将来性のある会社はある」と、中小企業に目を向けることも必要だと説いている。いつ頃から「職業に貴賎なし」という言葉は死語になってしまったのだろうか。

《福田俊之》

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