ホンダ『CR-Z』とVW『ポロ』の2車には、実は熱を出し1日半寝込むほど(!)迷わされた。
そこで投票直前、再度この2車で“ひとり選考会”を実施。両車を数日間ずつ借り受け、高速、山道始め、スーパーへの買い物、家人の通院など、いつもの自分の日常のなかで使ってみた。
すると実感したのが、ポロのクルマとしての完成度の高さ、安心感、誠実さで、現時点ではCR-Zより一枚上手だと思った。CR-Zにも疲弊した世の中を元気にさせてくれるパワー、熱意は感じるし、勢いのあるスタイルはいかにもホンダらしい。が、インパネのデザインと夜間照明がややビジーだし、操作系もより自然に扱いたいし、シート地もやや滑る……など、何日か乗っていて実感した。
我が道をいくのがホンダだから、こんな声が届くかどうかわからない。が、CR-Zに可能性を感じつつも、現時点で“斬る”と、ポロの完成度&商品性の高さに10点を投じたのだった。
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より『GOLD CARトップ・ニューカー速報』の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。