トヨタ自動車とダイハツ工業は28日、ダイハツの軽自動車をトヨタにOEM供給することで合意したと正式に発表した。
国内市場はダウンサイジング化や低燃費車の需要の増加で軽自動車市場の存在感が高まっており、トヨタの顧客でも軽自動車を要望する人が増えている。トヨタではこうしたニーズに迅速に対応し、顧客と良好な関係を持ち続けていくため、グループの経営資源を活用し、OEM供給することで合意したとしている。
2011年秋以降、ダイハツの軽自動車3車種をめどに、トヨタバッジを装着して供給する。販売台数は3車種合計で年間6万台を想定している。
軽自動車を取扱う販売店は、全国のカローラ店とネッツ店で、一部、軽市場の比率の高い地域は、トヨタ店、トヨペット店での扱いも予定している。
一方、トヨタの軽自動車販売に伴って、ダイハツ系ディーラーは厳しい競争環境下にさらされ、業績悪化が懸念される。トヨタは、ハイブリッドカーや電気自動車などの環境技術分野で、ダイハツと協業することについて検討を開始し、2011年末までに具体的な商品・技術を決定、ダイハツの環境対応車のラインナップ拡充を補完する方針だ。