これほど注目度の高い国産コンパクトもそうない。横浜市街、アクアライン、海ほたるPA、千葉房総半島のどこを走り、どこで止まっても視線がイタい。それは出たての『GT-R』や『CR-Z』以上かも。しかも一見してクルママニアじゃないフツーの男子、女子にである。それは素晴らしくいいことだ。そんなジュークは凝りに凝った内外装から奇をてらったデザイナーズカー的キャラと決めつけがち。が、実際に乗ってみると視界や、そもそもキューブより全長短いコンパクトなボディとヘッドランプのコブが視界に入ることで得られるボディの見切りの良さ、そしてSUV的アイポイントの高さなどによって、下手なコンパクトカーより運転しやすい実用車としての価値が実は高いのだ(予想を遥かに越えるほど売れてる理由か)。オープナーをアルファロメオのように隠したリヤドアのデザインは「後席重視してません」とも受け取れてしまいそうだが、しかし後席は乗降間口こそ狭いものの、大人2人が乗れないでもない、前方見通し性のいい空間がさりげなく確保される。ただ、内外装デザインの飛び抜け感に対して、鳴り物入りの1.5リットルデュアルインジェクションエンジン+副変速機付きCVTによる走りはけっこうマジメ&フツー。キビキビして乗り心地良く意外なほど静かだけど、SUV×コンパクトスポーツのクロスオーバーを謳うわりには、たとえばミニのような体に染み込むスポーツテイストは薄い。真打ちは秋に出るという1.6リットルの直噴ターボモデルじゃないだろうか。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★青山尚暉|モータージャーナリスト/日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員東京都出身。自動車専門誌編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌、一般誌、ウェブサイトなどに寄稿。試乗記、購入ガイドなどの執筆のほか、コンパニオンアニマルとしての愛犬と楽しむ快適自動車生活を各方面で提言中。
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