インディ500、ポールポジションはエリオ・カストロネベス。4回目、歴代2位の記録を樹立し、賞金17万5000ドルを獲得した。
22日、インディ500はポールポジションを決める「ポールデイ」を迎えた。これまでは4日間に渡って開催されていた予選だが、今年からは期間短縮に伴い予選も2日間に短縮。初日の22日がポールデイで、出走全33グリッドのうち、正午からのアテンプト4周平均タイムにより上位24番手までを決定する。
未出走を含め、このセッションで24番手以内に入れなかったドライバーは、23日の予選2日目「バンプデイ」で、まずは残りの25 - 33番グリッドを決め、続いて一番遅いマシンから次々にバンプアウトされるという方式だ。
変更になったのは方式だけではない。今年からポールポジションの賞金が17万5000ドルと大幅アップ。さらに予選2番手は7万5000ドル、3番手も5万ドルの賞金が出ることになったこともあり、予選にかける各チーム、ドライバーの闘志もますますヒートアップしてきた。
今年参戦のドライバー中、過去にポールポジション獲得経験があるのはエリオ・カストロネベスのみ。またカストロネベスは過去3回ポールポジションを獲得しており、これは歴代8位の記録。今年4度目が実現すればリック・メアーズの6回に続き、レックス・メイズ、AJ・フォイト(今回参戦中のAJ・フォイトの祖父)と同列の2位の記録を達成することになる。
正午に始まったアテンプトでは、アレックス・タグリアーニがトップタイムを計測。しかしトニー・カナーンがスピンでウォールにヒット、マシン大破で走行断念となったり、ポール・トレーシー、トーマス・シェクターらがメカニカルトラブルに見舞われたり、ファーストアテンプトは実力派ドライバーにもアクシデントが多発する波乱の展開となった。そんな中、武藤英紀はトップ9に食い込み、続いて行われた上位9台によるポールポジション争いへと駒を進めた。
最速トップ9がしのぎを削る最終のセッションでは、真っ先にコースインしたカストロネベスがいきなり4周平均227.971mph(365.321km/h)を叩き出し、ポールポジション争いに“王手”。その後、続々とアテンプトに挑み、再トライを繰り返した8台もカストロネベスを上回ることはかなわず、カストロネベスは自身4度目、史上4人目、歴代同率2位となるインディ500のポールポジションを獲得し、賞金17万5000ドルを手中に収めた。
30日の決勝ではカストロネベスとともに2番手ウィル・パワー、3番手ダリオ・フランキッティが最前列からの500マイル先のゴールを目指しスタートを切る。武藤英紀は226.555mphで3列目、9番グリッドを決めた。
史上最多5名が参戦している女性ドライバーは、21番グリッドをアナ・ベアトリス、22番グリッドをシモーナ・ド・シルベストロ、23番グリッドをダニカ・パトリックが獲得。ミルカ・デュノはオンバブル=33番手で、今日の出走を見合わせたサラ・フィッシャーとともに23日のバンプデイでグリッド獲得に挑む。
カナーンのスピン映像