第94回インディ500、2日目のルーキーオリエンテーションで、佐藤琢磨はプログラム全4フェイズをなんなくクリア。続いて行われた公式プラクティスにも出走し、順調にラップを重ねた。
終日雨の予報に雲行きが心配されたが、現地は朝から肌寒く、上空は厚い雲に覆われてはいるものの、辛うじて雨粒は落ちてきていないという状況。11時00分、まずはルーキーオリエンテーションがスタートした。しかし、グリーンフラッグの3分後に雨が降り始めたためイエローコーションとなる。
開始直後からセッション中断となるも、30分後には再開。コース上ではリフレッシャーのジェイ・ハワードとルーキー達が走行を重ね、続々とルーキーオリエンテーションプログラムをクリアし、正午過ぎには燃料ポンプ故障により2周でセッションを終えたサバードラ、そして午前中をマシン調整に費やした佐藤琢磨以外の5名のルーキーがテストを終了した。
そんな中、セッション開始の約2時間後に、ピットレーンに登場した佐藤琢磨は、コースインするとすぐさま210 - 215mphでの10周走行のフェイズ3をクリアした。13時29分には215mphオーバーの10周も走りきり、最終フェイズもなんなくパス。
その後、佐藤琢磨は天候への懸念から14時00分に、予定より1時間繰り上げでのスタートとなったベテランドライバーの公式練習にも参加。公式練習は、17時36分、降り始めた雨の為24分早いチェッカード・フラッグとなり、初日に続きエリオ・カストロネベスがトップスピードをマークしている。
例年より1週間短いスケジュールで2週間に凝縮された今年のインディ500のレースアクティビティだが、15日に始まった公式練習走行は21日まで続き、22日は賞金10万ドルのポールポジションを競う「ポールディ」が行われる。この日にポールポジションを含む上位24台のグリッドが埋まり、翌23日の「バンプディ」には全33台のグリッドを巡る白熱したアテンプト(タイムアタック)が行われる。
そして、28日の「カーブディ」にレース前最後の練習走行が行われた後、30日の米東部時刻13時00分に、500マイル先のゴールを目指すインディ500決勝レースのグリーンフラッグが振られる。
佐藤琢磨は、「2日目の今日は(雨の予報もあり)気象条件が厳しかったのですが、ちょっとしたテクニカルトラブルがあり、朝のうちはその対応をしていたので走行開始が遅くなってしまいました」
「でもルーキーオリエンテーションも無事終了しましたし、コースや段階的なダウンフォースの感覚をつかむこともできました。非常に重要なステップでしたし、とても生産的な一日になったと思います」とコメントしている。