メルセデスベンツの新V型エンジン、生産開始

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ダイムラーは12日、ドイツ・シュトゥットガルトのバート・カンシュタット工場において、メルセデスベンツ用の新世代直噴V8/V6ガソリンエンジンの生産を開始した。

新V型8気筒ガソリンエンジンは、現行の5.5リットルの後継機種として開発。排気量は4663ccと、従来よりも798ccダウンサイジングしながら、2個のターボチャージャーを追加することで、最大出力435ps/6500rpm、最大トルク71.4kgm/1800 - 3500rpmを発生する。

このスペックは現行5.5リットル比で、最大出力は約12%、最大トルクは約32%向上。61.2kgmものトルクを、1600 - 4750rpmの幅広い領域で発生し続ける特性だ。2000rpm以上でのトルクは、40%以上もアップしている。

その一方、スプレーガイド方式やピエゾインジェクターを採用した3世代目の直噴システム、マルチスパークイグニッション、アイドリングストップ、オンデマンド制御のオイルポンプなどを導入。欧州複合モード燃費は10.53km/リットル、CO2排出量は224g/kmと、約22%改善した。

同様に、新V型6気筒ガソリンエンジンは、現行3.5リットルの後継ユニット。3499ccの排気量から、最大出力306ps/6500rpm、最大トルク37.5kgm/3500 - 52500rpmを引き出す。現行3.5リットル比で、パワーは13%、トルクは5%アップ。欧州複合モード燃費は13.16km/リットル、CO2排出量は177g/kmで、現行比で最大24%改善されている。

2つの新エンジンの生産拠点が、ドイツ・シュトゥットガルトのバート・カンシュタット工場。同工場は1997年4月に稼動し、メルセデスベンツ初のV型モジュラーエンジンの製造工場となった。ダイムラーは今回、総額10億ユーロ(約1180億円)以上を、新V型エンジンの開発と生産に投資している。

新エンジンは今秋以降、欧州向けの『CLクラス』と『Sクラス』に先行搭載。その後、『Eクラス』などにも拡大展開される見込みだ。

《森脇稔》

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