【日産 スカイライン 試乗】いい意味で国産車離れ…森口将之

試乗記 国産車
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デフレの流れに乗らなかった点をまず評価したい。

海外ではプレミアムなインフィニティブランドで販売されるためもあるだろうが、本物のアルミを使ったインテリアトリムは、表面の模様をウェーブさせながら健在だし、メーターは指針が赤から白になったことで、より落ち着きある空間になっている。昨秋のモデルチェンジでプライスダウン&コストダウンの洗礼を受けたライバル車より、はるかに格上に見える。

走り出すと、その印象は確信に変わる。いままで3.7リットルにしか選べなかった7速ATが、ベーシックな2.5リットルでも選べるようになった。ギアの数が多けりゃいいワケじゃないが、最大の不満点だった変速の間延び感はすっかり解消し、小気味いいギアチェンジで上質な加速を届けてくれる。

シャシーはマイナーチェンジ前より少し硬めになったようで、ステアリングの切れもクィックになったけれど、フラットな乗り心地と素直なハンドリングはいい意味で国産車離れしている。これで廉価版なら300万円以下。

名より実を取るユーザーなら、同クラスのジャーマンプレミアムより価値ある買い物だと思うはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。

《森口将之》

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