フィアットは26日から欧州の法人ユーザーを対象に、「eco:Drive」(エコドライブ)サービスを導入する。これまで個人ユーザーのみが対象だった燃費運転支援プログラムを、法人客にも拡大する。
エコドライブは、2008年秋のパリモーターショーで発表。マイクロソフト社と共同開発し、フィアット各車にオプション設定される「Blue&Me」(ブルー&ミー)のUSB端子に、専用フラッシュメモリーを差し込むだけでOK。走行距離と時間、燃費、車速、シフトチェンジのタイミング、加減速時のGなどのデータを収集。そのデータをパソコンに取り込めば、自分の運転の問題点がわかり、次回からのエコ運転に役立てられるというプログラムだ。すでに欧州各国で、個人ユーザー対象に行われている。
フィアットはこのエコドライブを、26日から法人ユーザーにも拡大展開。法人向けにプログラムをさらに細かく改良し、最大15%の燃料代節約を提案する。
すでに個人ユーザーは、1日平均3万2000人がエコドライブを利用しており、累計400万人が自分の運転データを解析。フィアットは「エコドライブによって、最大2500トンのCO2削減が可能」と強調する。
フィアット車の1台当たりの平均CO2排出量129g/km。平均値の146g/kmを大きく下回り、欧州25ブランド中、2年連続でCO2が最も少ないブランドに選出された。今回のエコドライブ拡大は、環境イメージを高めるフィアットの戦略と受け取れる。