欧州新車販売15.7%増、8か月連続プラス…1月実績

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ACEA(欧州自動車工業会)は16日、1月の欧州全域(EU+EFTA全28か国)の新車販売結果を公表した。総販売台数は103万4628台。前年同月比は15.7%増と、8か月連続で前年実績を上回った。

欧州5大市場では、ドイツがインセンティブ終了の影響で落ち込んだ。1月は18万1189台を販売し、前年同月比は4.3%減と2か月連続で前年実績を下回った。

ドイツ以外の主要4か国は、スクラップインセンティブの効果で、セールスは好調。英国は14万5479台を販売し、前年同月比は29.8%の大幅増。7か月連続で前年実績をクリアした。フランスも14.3%増の17万1478台、イタリアも30.2%増の20万6341台と、ともに8か月連続の前年実績超え。スペインは18.1%増の7万0130台となり、5カ月連続で前年実績を上回った。

主要9社の販売実績は、1位のフォルクスワーゲングループ(アウディ、セアト、シュコダなどを含む)が、前年同月比11.6%増の22万3767台と、9か月連続のプラス。VWブランドが15.3%増の12万2831台、シュコダブランドが29%増の3万2983台と牽引した。しかし、アウディブランドは0.7%減の4万6106台、セアトブランドは0.4%減の2万1707台と後退した。

2位のPSAプジョーシトロエンは、前年同月比17.8%増の15万1629台と8か月連続増。その内訳は、プジョーが20.1%増の8万1826台、シトロエンが15.2%増の6万9803台と、両ブランドともに好調だ。

3位のルノーグループ(ダチアを含む)は、11万5655台を販売し、前年同月比は60%の大幅増。ルノーブランドは58.4%増の9万8401台、ダチアブランドは69.7%増の1万7254台と、驚異的な伸び率を示す。

4位のフォードグループ(ボルボを含む)は、前年同月比3.8%増の11万0159台。8か月連続で前年実績を上回った。

5位のフィアットグループ(ランチアやアルファロメオを含む)は9万9877台を販売し、前年同月比は19.4%増と10か月連続のプラス。ブランド別では、フィアットが20.1%増の8万0657台、ランチアが27.6%増の1万0091台、アルファロメオが9%増の8722台と、いずれも好調だ。

6位のGMグループ(オペル、シボレー、サーブを含む)は、前年同月比2.1%増の8万2070台。7か月連続で前年実績をクリアした。

トヨタグループ(レクサスを含む)は、昨年12月の9位から、1月は7位へ浮上。5万8363台を販売し、前年同月比は12.4%増と6か月連続で増加した。トヨタブランドは12%増の5万6538台、レクサスブランドは25.4%増の1825台と好調だ。

8位のBMWグループ(MINIを含む)は、前年同月比5%増の4万6448台と、3か月連続で前年実績を上回る。BMWブランドは0.2%減の3万7594台にとどまったが、MINIブランドは34.9%増の8854台と伸びた。

9位はダイムラー(メルセデスベンツとスマート)で、4万1135台を販売。前年同月比は15%減と3か月ぶりにマイナスに転じた。ブランド別では、メルセデスベンツが12.6%減の3万5959台、スマートが28.5%減の5176台と落ち込んだ。

トヨタ以外の日本メーカーでは、日産が前年同月比30.1%増の3万3501台、スズキが7.6%増の1万6908台と好調。しかし、ホンダは24%減の1万4123台、マツダは25%減の1万3493台、三菱は1.8%減の6616台と苦戦している。

韓国メーカーでは、ヒュンダイが2万8028台を販売し、前年同月比は51.6%増と12か月連続のプラス。キアも37.3%増の1万9057台で9か月連続のプラスと、韓国2社は欧州での存在感を増している。

2009年の欧州新車セールスは、08年比1.6%減の1448万1545台とわずかに減少。2010年は2009年よりも販売環境は厳しいとの見方が多かったが、1月は幸先のいいスタートを切ったといえる。

《森脇稔》

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