三洋電機は、商船三井、三菱重工業と共に「自然エネルギーを利用したハイブリッド自動車船」の研究開発に乗り出す。
三洋電機は太陽電池や二次電池などの技術を融合した「スマートエナジーシステム」(SES)で、工場や学校、店舗などの施設でのCO2排出量やランニングコストの削減を提案するエナジーソリューション事業を展開しており、ハイブリッド自動車船(自動車運搬船)の開発もこの一環。太陽電池とリチウムイオン電池とを組み合わせたシステムで船舶のCO2排出量の削減を目指す取り組みを進める。
研究開発は国土交通省の2009年度「船舶からのCO2削減技術開発事業」の補助対象事業として採択された。
三洋電機は05年、08年と、船舶向け実証試験として、太陽光発電システムを商船三井に納入した実績がある。今回は、最大で200kWの太陽電池と最大3000kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたシステムで、従来船舶に搭載されているディーゼル発電機とのハイブリッドで電力を供給し、船舶全体から排出されるCO2を削減する技術を開発する。
太陽電池パネルで創出、二次電池に蓄えられた電力は、主に停泊中に使用、停泊中のディーゼル発電機を停止する。このシステムを装備したハイブリッド自動車船は2012年に竣工する予定。