サーブ、中国北京汽車が買収…一部優良資産のみ

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GMは14日、傘下のサーブブランドについて、その一部を中国北京汽車(BAIC)に売却すると発表した。北京汽車はサーブの優良資産のみを引き継ぐため、将来的にサーブブランドが存続するかは不透明だ。

サーブブランドの売却に関しては、2009年6月、スウェーデンのスーパーカーメーカー、ケーニグセグ(Koenigsegg)社とGMが暫定合意。その後、8月には両社は正式契約を結んだ。しかし、11月24日、ケーニグセグ側からの申し出により、この契約は白紙撤回。GMはサーブブランドについて、年内に廃止か存続かの結論を出すとしていた。

GMはケーニグセグとの破談後、複数の相手とサーブ売却交渉を進めてきた。その中にはケーニグセグのサーブ買収を支援していた北京汽車も含まれていた。今回、GMと北京汽車は、サーブブランドの売却に関して基本合意。ただし、北京汽車はサーブの一部資産だけを買収する。

その合意内容は、北京汽車が『9-3』と『9-5』の知的財産権、それに伴うパワートレイン技術、9-5の生産設備一式を譲り受けるというもの。北京汽車は9-5の生産設備を中国に移設するとともに、サーブの技術を今後開発する新型車に反映させるという。

サーブのマネージングディレクター、Jan Ake Jonsson氏は「今回の合意はサーブと北京汽車の双方にメリットがある」とコメントするが、今回の合意内容はサーブの未来にとって、不安の残るもの。他の買い手が現れない場合、サーブブランド自体は廃止される公算が大となった。

《森脇稔》

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