クライスラーグループは2日、ロサンゼルスモーターショーにおいて、ダッジ『バイパー』の最強グレード「SRT10ACR」の限定車、「1:33エディション」を初公開した。米有名サーキットのラグナセカで、市販車最速ラップタイムを樹立したのを讃えた限定車である。
バイパーSRT10ACRは、2010年モデルで6速MTのショートストローク化と5速ギアレシオの変更(0.74から0.80)を実施。高速域での加速やストレートでの伸びを高めるための改良を受けた。
さらに、リアウィングとボディエンドプレートの形状を小変更。エアロダイナミクス性能がアップしたことで、最高速は従来よりも6km/hプラスの296km/hを実現した。
8.4リットルV10エンジンに変更はなく、最大出力600ps、最大トルク77.5kgmを発生。0-96km/h加速は4秒以下と、世界トップレベルにある。
クライスラー社内の高性能車開発を担当する部門、SRT(ストリート&レーシング・テクノロジー)は11月24日、この2010年モデルを米国カリフォルニア州モンテレーの有名サーキット、ラグナセカに持ち込み、タイムアタックを敢行。その結果、1分33秒915という、従来のレコードを1.1秒以上も上回る新記録を達成した。
今回発表された1:33エディションは、ラグナセカのラップタイムにちなんだ限定車。外観はブラッククリアコートとレッドクリアコートのツートン仕上げとなるのが特徴で、バイパーのアグレッシブさをさらに引き立てている。
室内はセンターコンソールにピアノブラックパネルを装着。メーター類の指針は赤、シートのステッチも赤でコーディネートされた。
1:33エディションは、限定33台のみを販売。バイパーは2010年に約500台がラインオフして生産を終了することになっており、この限定車はファン垂涎のバイパーとなりそうだ。