日本ガイシは26日、電気自動車・ハイブリッドカーなどの車載用として需要拡大が見込まれるリチウムイオン電池の正極材など、各種粉体の焼成に用いられる高性能な「雰囲気ローラーハースキルン」を開発した。
雰囲気ローラーハースキルンは、リチウムイオン電池の正極材やチタン酸バリウム、酸化マグネシウム、薄型ディスプレーパネル用蛍光体、セラミックコンデンサーなどの材料粉体の焼成炉で、材料の高性能化や開発の効率化に貢献する。今年5月に試験炉を知多事業所(愛知県半田市)の加熱装置試験場に設置し、顧客から持ち込まれるサンプルの試験、評価を開始した。
今後、車載用などで需要拡大が期待されているリチウムイオン電池や電子部品の材料分野で多くの顧客からサンプルを受け入れ、ニーズに対応しながら得られる情報や知見を生かして、それぞれの顧客に適した実用炉を提案、拡販を図る。
また、粉体メーカー各社からのサンプル評価や試験焼成への対応も開始している。今後、量産焼成炉の受注活動に入り、20155年度には売上高50億円を目指す。