矢野経済研究所は13日、レンタカー&カーシェアリング市場の調査を実施し、「2009年版レンタカー&カーシェアリング市場の現状と展望」にまとめた。
その結果によると、レンタカー市場では2008年度は不況の影響で縮小したが、2009年度も個人需要の低迷、法人の出張の抑制などによる需要減少は継続しており、4650億円となる見込み。長期的には、法人需要に開拓余地があり、個人需要については、シニア層の利用増加や自由なルートを嗜好する観光客需要など、レンタカー市場は拡大が期待され、2012年度のレンタカー市場規模は5000億円と予測する。
カーシェアリング市場は2009年に大幅に拡大し、カーシェアリング登録会員数は1万人の大台を突破し前年からほぼ倍増の1万2000人に拡大する見込み。カーシェアリング車両数についても1000台に達する見込み。既存の貸し駐車場を利用することでカーシェアリングステーションの設置が容易になったことが市場拡大の原動力となっており、駐車場の確保に優位である一部事業者が市場拡大を牽引している。
2013年には登録会員数5万人、カーシェアリング車両数2500台にまで拡大すると予測する。
今後、地域に密着したコミュニティ型の小規模カーシェアリング事業は存続するものの、その一方で都市部を中心とする広域での事業展開を目指すカーシェアリング事業者は、採算性の面からカーシェアリング事業からの撤退や大手事業者との事業統合が進み、集約化されるとも予測する。