トヨタ ハイラックスサーフ 新型…米国先行デビュー

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米国トヨタ販売は24日、新型『4ランナー』(日本名:『ハイラックスサーフ』)を発表した。伝統のオフロード性能をさらに進化させながら、乗用車のような快適性にも磨きをかけている。

初代4ランナーは、米国で1984年にデビュー。以来、4世代25年に渡る累計販売台数は、150万台以上に達する。5代目モデルは、4ランナーの持ち味である悪路走破性や、乗用車と同等の快適性&使い勝手を維持しながら、力強いスタイル、パワフルかつ燃費のいいエンジン、多様性などを手に入れている。

新型は「SR5」、最上級の「リミテッド」、オフロード重視の「トレイル」の3グレードで構成。駆動方式は2WD(FR)と4WDを用意する。堅牢なラダー(梯子型)フレームにボディを載せる手法は、新型でも健在だ。

外観は4ランナー伝統のスクエアなボディを継承しつつ、大径タイヤ&ホイールやワイドフェンダーなどで、いっそう力強い雰囲気を強調。空気抵抗を示すCd値は0.365と、SUVとしては優秀だ。ボディサイズは全長4823×全幅1925×全高1816mm、ホイールベース2789mm。先代よりも18mm長く、15mmワイド、20mm背が高い。ホイールベースは変わっていない。

新グレードのトレイルは、オフロード重視のモデル。外観はグリルやオーバーフェンダー、ドアミラーが樹脂ブラックとなるのが特徴だ。前後バンパーのアンダーガードやフードスクープ、専用17インチアルミホイール、スモーク処理を施したヘッドライト&テールランプも識別点となる。

SR5とリミテッドは、オーバーフェンダーやサイドスカートがボディ同色となり、グリルやモールなどにクロームがあしらわれる。ドアミラーには、ウインカーを内蔵。アルミホイールはSR5が17インチ、リミテッドが20インチだ。

エンジンなどメカニズムの多くは、14日に日本発表された新型『ランドクルーザープラド』と共用している。エンジンは「2TR-FE」型2.7リットル直4「VVT-i」(157ps、24.6kgm)と「1GR-FE型」4.0リットルV6「VVT-i」(270ps、38.4kgm)の2ユニット。4.0リットルV6は旧3.4リットルV6比で34ps、旧4.7リットルV8比でも10psパワフルだ。米国の顧客が重視する牽引力は、4.0リットルV6搭載車で2268kgを確保した。

トランスミッションは、2.7リットルが4速AT、4.0リットルが5速AT。米国EPA(環境保護局)燃費は、2.7リットルが市街地7.65km/リットル、高速9.78km/リットル、4.0リットルが市街地7.23km/リットル、高速9.78km/リットルと見込まれている。

サスペンションは前ダブルウイッシュボーン、後ろ4リンク。4WDはグレードに応じて2種類を設定し、トレイルとSR5がパートタイム4WD、リミテッドがスイッチ操作で3モードを切り替えるセンターデフロック付きのフルタイム4WDとなる。

トレイルには、オフロードで微妙な速度調節が必要な場合、エンジンとブレーキを自動制御して低速を維持する「クロールコントロール」、砂地やぬかるみにおいて、トラクションコントロールの制御を変化させて駆動力とブレーキを最適制御する「マルチテレインセレクト」が装備される。

また、下り坂で車速を維持し車両安定性を高める「ダウンヒルアシストコントロール(DAC)」、坂道での発進時に車両の後退を防ぐ「ヒルスタートアシスタントコントロール(HAC)」を全車に標準装備した。

安全面では、VSC、トラクションコントロール、ABS、ブレーキアシスト、EBD、アクティブヘッドレスト、8エアバッグなど、万全の備えを見せる。緊急時の通報システム「セーフティコネクト」は、1年間無料付帯。SR5とリミテッドにはリアビューモニターが装着される。

インテリアは、高いクオリティやメーター類の視認性を追求した設計。フロントシート背部のデザインを見直し、2列目の足元空間を拡大した。4段階のリクライニングが可能な2列目シートは、40対20対40の3分割式。オプションの3列目シートへのアクセス性を高めている。

レザーシートはリミテッドに標準で、SR5にオプション。トレイルは防水加工を施したファブリック素材を使用する。

新型4ランナーは、米国で今秋発売開始。米国トヨタ販売のボブ・カーター副社長は、「新型はピックアップトラックベースのミッドサイズSUVとしては、最も先進的な1台」と自信を見せる。日本国内でも間もなく、新型ハイラックスサーフとして、デビューを飾るはずだ。

《森脇稔》

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