【フランクフルトモーターショー09】アウディR8スパイダー…525psのV10搭載

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アウディは15日、『R8スパイダー』の概要を明らかにした。クーペボディの「R8」のオープンバージョンで、5.2リットルV10(525ps、54kgm)を搭載する。

R8は、2003年9月のフランクフルトモーターショーでデビュー。直噴4.2リットルV8(420ps、43.8kgm)をミッドシップに収めたアウディのフラッグシップスポーツカーだ。

今年1月のデトロイトモーターショーでは、R8の最強グレードとして、「5.2FSI クワトロ」を追加設定。直噴5.2リットルV10エンジンは、525psの最大出力と54kgmの最大トルクを発生し、0-100km/h加速3.9秒、最高速度316km/hという世界トップクラスの性能を誇る。

今回発表されたR8スパイダーは、R8のオープンバージョン。トップは流行のメタルルーフではなく、コンベンショナルなソフトトップを採用している。これはメタルルーフ化による重量増を避けた結果だ。

ソフトトップはスイッチ操作により、全自動でトランクに収納。トップの開閉に要する時間は、わずか19秒だ。走行中でも50km/h以下なら、トップの開閉が可能。安全面はロールオーバーバーなど、万全の備えを見せる。

3層構造のソフトトップは、高い耐候性と遮音性を実現。クローズ時の車内は、クーペと同等の静粛性が保たれる。もちろん、リアウィンドウはガラス製。シート後方にはオープン時の風の巻き込みを低減するウインドディフレクターが装備される。

オープン化に伴って、センタートンネル、フロアパン、A/Bピラーなどを補強。それでも、オールアルミ製のASF(アウディスペースフレーム)採用により、ボディ単体重量はクーペの6kg増の216kgと超軽量だ。車両重量も1720kgに抑えられる。

クーペのR8との外観上の違いとして、特徴的だったアルミ製「サイドブレード」をボディ同色に変更している点が指摘できる。また、ミッドシップのエンジンカバーは、両側にエアベントの付いた専用デザイン。このサイドブレードパネルとエンジンカバーには、軽量なカーボン複合素材が使用される。Aピラーがアルミコート仕上げとなるのもスパイダーの個性。ボディカラーは全11色が用意され、ソフトトップの3色とのコーディネートが可能だ。

エンジンに関しては、4.2リットルV8は用意されず、5.2リットルV10を積む「5.2FSI クワトロ」グレードのみとなる。同一車種の場合、伝統的にオープンはクーペよりも車格が上に位置づけられるため、当然の成り行きだろう。

ドライサンプ方式の直噴5.2リットルV10エンジンは、最大出力525ps/8000rpm、最大トルク54kgm/6500rpmを発生。トランスミッションは6速MTが標準で、パドルシフト付きの6速2ペダルMT「Rトロニック」はオプションだ。フルタイム4WDの「クワトロ」との組み合わせにより、0‐100km/h加速4.1秒、最高速度313km/hと、クーペと遜色ないパフォーマンスを発揮する。欧州複合モード燃費は6.7km/リットルだ。

足回りは、磁性体ダンパーのマグネティックライドサスペンションを標準装備。ブレーキはフロント8ピストン、リア4ピストンで、カーボンセラミックがオプションで用意される。タイヤサイズは前235/35ZR19、後ろ295/30ZR19。ESPには、介入タイミングを遅らせる「スポーツ」モードが組み込まれる。

室内はスポーツ&ラグジュアリーを表現。上質なナッパレザーをあしらい、アルミをアクセントに使用する。レザーのカラーは6色を設定。このレザーには特殊な染料を使い、夏場の表面温度上昇を抑えるアイデアが導入されている。オプションで世界初の「シートベルトマイクロフォン」を用意。シートベルトに3個のマイクを内蔵し、ハンズフリー通話をサポートする。

R8スパイダーは、ドイツでは2010年初頭に販売開始。価格は15万6400ユーロ(約2080万円)からだ。アウディのフラッグシップスポーツ、R8の頂点を極めるオープン仕様である。

《森脇稔》

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