完成の域に達した、欠点が見つからないクルマ!といったら褒めすぎだろうか。『ゴルフV』から『ゴルフVI』へのモデルチェンジは製造上のコストダウンが目的だが、シャシーのベースが同じだけあって熟成も進んだからだ。
エンジンは小排気量に過給器+直噴、トランスミッションはツインクラッチのDSGという時代の最先端の組み合わせは5年経っても古くならないだろう。「TSIハイライン」のツインチャージャー(低回転域はスーパーチャージャー、高回転域はターボチャージャー)は、高速道路、ワインディング、サーキットなどビュンビュン走るシチュエーションでは気持ちがいい。ただし市街地では力が有り余ってちょっとギクシャクする感じが出ることがある。
「TSIコンフォートライン」のシングルチャージャーは、力強さではツインチャージャーに負けるものの、低速域から充分なトルクがあり、どこでもスムーズに走れるからボクはコンフォートラインが好きだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
こもだきよし|モータージャーナリスト
クルマ好きというより運転が好きなモータージャーナリスト。日本自動車ジャーナリスト協会副会長、BMWドライバー・トレーニングのチーフインストラクター、JAF交通安全委員会委員、警察庁各種懇談会委員などを務める。