ケンウッドは13日、無線機のネットワーク接続によりシステム構築の手間やコストの低減が可能な、米国子会社Zetron社のVoIPラジオ・ディスパッチ・システム『SERIES 6000 VoIP RADIO DISPATCH SYSTEM』を4月上旬から販売すると発表した。
ケンウッドがZetron社の無線通信システムを日本国内で本格的に販売するのは初めてで、これにより業務用無線機器の事業領域を拡大するとともに、日本国内での同事業の拡充を図る。
今回発売するVoIPラジオ・ディスパッチ・システムは、PCコンソール(指令卓)と基地局無線機間の音声データ送受信にLANやWANを用いるVoIP技術によって、無線機をIP網に接続するシステム。汎用PCに専用アプリケーションをインストールすることにより、従来の高額な専用設計された指令卓が不要で、システム構築の手間やコストの低減が可能。また、不感エリアの解消、顧客ニーズに合わせた通話エリアの拡大、遠隔地の無線機の制御が可能。
さらに、一斉通話、選択通話、グループ間通話など各種通話方法をPCコンソールで選択できるほか、最大12台までのPCコンソールと最大20台までの基地局無線機の増設ができるため、警察や消防などの公共安全分野や、高層ホテル、ショッピングモールなど、大型施設から小規模な案件にまで柔軟に対応できる、としている。